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 一、風 論  c311

「南北経驗醫方大成による病証論」初学者用 経絡鍼灸教科書


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 一、 風 論    c311-1


南北経驗醫方大成
(ノンボクケイケンイホウタイセイ)
 による 病証論
井上恵理 先生 講義録   山口一誠の分類・・・


※ 詳しくは本文:
  「南北経驗醫方大成による病証論 井上恵理 先生 講義録」
   発行:東洋はり医学会、をお読みくださいね。

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「南北経驗醫方大成 一、風論 」の原文


風為百病之長。
故諸方首論之。
岐伯所謂。大法有四。
一曰偏枯、半身不遂。
二曰風?、於身無痛、四肢不収。
三曰風懿者、奄忽不知人也。
四曰風痺者、諸痺類風状。
此特言其大概。
而又有卒然而中者。 

皆由氣體虚弱、榮衛失調、或喜怒憂思驚恐労役。
以眞氣耗散?理不密。邪氣乗虚而入。

及其中也、重則半身不遂、口眼?斜。肌肉疼痛。痰涎壅盛。或??不二。
舌強不語、精神恍惚驚?恐怖。
治療之法。
當詳其脉證推其所感之原。

若中於肝者、人迎與左関上脉、浮而弦、面目多青悪風自汗、左脇偏痛。 
中於心者、人迎與左寸口脉、洪而浮、面舌倶赤、翕翕發熱、?不能言。 
中於脾者、人迎與右関上脉、浮微而遅、四肢怠堕、皮肉月閠動、身體通黄。
中於肺者、人迎與右寸口脉、浮?而短、面浮色白口燥多喘。 
中於腎者、人迎與左尺中脉、浮而滑、面耳黒色、腰脊痛引小腹隠曲不利。 
中於胃者、両関脉並浮而大、額上多汗、隔塞不通、食寒冷則泄。

凡此風證。
或挟寒則脉帯浮遅。 
挟湿則脉帯浮?。
二證倶有則従偏勝者治之。
用薬更宜詳審。 
若因七情六淫而得者、當先氣調而後治風邪。 
此厳氏至當之論。 

倉卒之際、救此急證、先以p角細辛、?入鼻内、通其関竅、次以蘇合香圓擦牙連進、以生薑自然汁、並三
生飲、俟其甦醒然後、次第以順気之類、排風続命之類。

所中在経絡、脉微細者生。 

入干臓腑口開手散、眼合遺尿、髪直吐沫、揺頭直視声如鼾睡者、難治。 

又有中之軽者。
在皮膚之間、言語微蹇眉角牽引、遍身瘡癬状如蟲行、目旋耳鳴、
又當随随治之。


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井上恵理 先生の訳:「大成論一、風論 」


風は百病の長たり。
故に諸方の首に之を論ず。
岐伯の所謂る大法四あり。
一には偏枯、半身遂ず。
二には風?、身に於いて痛み無く四肢収まらず。
三には風懿(ふうい)、奄忽(えんこつ)として人を知らざるなり。
四には風痺は諸痺にして風状に類す。
此れただ其の大概を言う。而して又卒然として中らるる者あり。

皆気体虚弱、栄衛調を失し、或は喜怒憂思驚恐労役に由(よっ)て、
以て真気を耗散し?理密ならざるを致し、邪気虚に乗じて入る。 

其の中るに及んで、重き時は則ち半身遂ず、口眼?斜、肌肉疼痛、痰涎壅盛(たんぜんようせい)、或は ??(なんかん)不二。舌強張りて語らず、精神恍惚として驚?(きょうとう)恐怖。

治療の法。
當に其の脉証を詳にして其の感ずる所の原を推すべし。

若し肝に中る者は、
人迎と左の関上の脉、浮にして弦、
面目多くは青く風を悪(にく)み自汗し左脇偏に 痛む。 

心に中る者は、
人迎と左寸口の脉、洪にして浮、
面舌倶に赤く、翕翕(きゅうきゅう)として発熱し、? (いん)していうこと能(あた)わず。 

脾に中る者は、
人迎と右関上の脉、浮微にして遅、
四肢怠堕(ししたいだ)し、皮肉月閠動(ひにくしゅ んどう)し身体通黄なり。

肺に中る者は、
人迎と右の寸口の脉、浮?にして短、
面浮かばれ色白く口燥多くは喘す。 

腎に中る者は、
人迎と左尺中の脉、浮にして滑、
面耳黒色、腰脊痛んで小腹に引き隠曲利せず。 

胃に中る者は、
両関の脉並びに浮にして大、
額上に汗多く、隔膜塞がって通ぜず寒冷を食する時は泄す。

凡(およ)そ此の風証。

或いは寒を挟む(兼ねる)ときは脉、浮遅を帯ぶ。

湿を挟むときは脉、浮?を帯ぶ。

二証倶にある時には偏勝の者に従って之を治すべし。

薬を用いること更に宜しく詳審すべし。 

若し七情六淫によって得る者は先んず気を調えて、而して後に風を治すべし。 

これ厳氏が至當の論なり。 

倉卒の際に此の急証を救わば先ずp角細辛(そうかくさいしん)を以って鼻の内に?(ひね)り入れ其の 関竅を通じて、次に蘇合香圓を以って牙に擦(すりぬり)て連進するに、生薑(しょうきょう)自然汁並 びに三生飲を以って其の甦醒(そせい)するを俟(ま)って、然して後に次第に順気の類、排風続命の類 を以ってすべし。

中る所経絡にあって脉微細なる者は生く。 

臓腑に入って口開き手散(ひろが)り眼合(めがっ)し、遺尿し、髪直(た)ち沫(あわ)を吐き頭を揺 すり直視して声は鼾睡(かんすい:イビキ)の如き者は治し難し。
 
又、中ること軽き者有り。
皮膚の間に在りて言語微蹇(びけん)し眉角牽引し、遍身に瘡癬ありて状蟲(かたち)の行(は)うが如 く、目旋耳鳴らば、

又証に随って之を治すべし。

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さて、ここから、
本文のページを紐解きながら山口一誠的分類を試みます。
すこし寄り道もあります。


井上恵理 先生 講義録・本文のページは、p11、下段1行〜9行より。

【風邪の病証名と病の深さを表す言葉による分類 】

@ 「感冒」(かんぼう)とは、?理(そうり)、
つまり皮膚の面を「風」の邪が冒(おか)したもの。

A 「傷風」(しょうふう)とは、経脉を「風」の邪が傷(やぶ)ったもの。

B 「中風」(ちゅうふう)というのは「風」の邪が臓にあた中(あた)ったもの。

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一、風論    c211-2

かぜと風    P11下段11行目からP12下段3行目まで


【東洋医学でいう「風」の意味は、「動く気」である。】

―東洋医学でいう「風」は(五邪の一つとして、またそれによって起こる病証として)考えながら、〔井 上恵理先生の〕講義を聞く事。

 「風」は「震」という東方に位する動くことを司る卦に配当され、
気が動くことによって起こる一つの現象と考えると良い。 

― 素問に「風論」と「玉機真蔵論」の項目がある。
ここに、「風は百病の長たり」とあり、いわいる「風」が変化すると
百(たくさん)の病を起こす事を言っている。
で、
風は
五臓を傷るなり、中風は風の人を傷るなり、あるいは寒熱をなし、
あるいは熱中をなし、あるいは寒中をなし、冷風(ふるえ)をなす、
あるいは偏枯をなす、とあります。
偏枯というのは偏(カタカタ)〔片方〕が痺れるという事で半身不随を意味します。

ちなみに、五邪とは、六淫の邪、あるいは五邪をさしています。
 六淫の邪は、風暑寒湿燥火です。
―日本においては風暑寒湿の四つの邪が主に考えられます。 
しかし、外国の乾燥した大陸などでは、燥邪もあるのですから、知識として取り上げる事。―

―参考:東洋医学概論(基礎医学T)p59の記載より。―
自然界には、風暑寒湿燥火(熱)の六気があり、気候・気象の変化を主っている。 この六気が人体の適
応能力を超えて作用したとき、
疾病の原因となり六淫という。 
また、五行では五悪といい、風熱湿燥寒に分類対応させている。

五行 木 火 土 金 水
五臓 肝 心 脾 肺 腎
五悪 風 熱 湿 燥 寒

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一、風論    c211-3

感冒について  P12下段4行目からP13上段12行目より。

 このコーナーでは、病気の主な原因が、外因による「風という証」を講義されています。

身体の免疫力・抵抗力が力関係で「風の邪気」に負けた時の事です。

 皮膚が本当に健康ならば邪を受けないのだけれど、色々な原因で疲れて皮膚の守りが弱くなった所に風 が入る時の事です。。

【 力関係で「風の邪気」に負けたときの感冒の捉え方。】

 風邪が皮膚〔?理〕の中に入って、
皮膚の守り神の「衛気」の力が十分に働かないので、
「風邪」を中に通じる(内部に代謝する)ことが出来ないし、外にこれを洩らすことも出来ない(「風邪 」を追い出せない)から、
即ち「風という証」になる。

【 二種類の風邪の症状について。実と虚の症状。】

@ 実の症状:
風が入っても身体が、それほど衰弱していなければ、これは熱となって表れる。
実証を呈する場合、?理が閉じるから熱を出すんです。
熱は実証なりというのは、こういう訳なんです。
〔身体が熱を産熱して、風邪をやっける訳ですね・・・・〕

 ここからは、経絡治療家が診立ての考え方のポイントです。

【風邪に冒された身体の状態は「虚中の実」の体力だという事。】

 ここで実証と言っているのは「虚中の実」ということを意味しているのです。― 風に入られるという 事は虚なんです。
しかし邪は入ったけれどこれに対して抵抗する力があるから熱になるんです。だから「虚中の実」という 事になるんです。 

体が本当に弱り切っていれば実証には絶対にならない。
ある程度まで虚していて、そこに外邪が入ったから実証になるんです。
つまり衛気が実する時はこれ熱をなす。 

A 虚の症状:
風が入った時、身体が衰弱していば、―身体が虚する時には身体は冷めたくなります。
冷える「感冒:風邪」とは、たとえば腹を下すとか、あるいは手足が冷たくて寝られないとか、小便が近 いとか、そういった感冒は冷えなんです。

そしてそれが皆、風によって起こっているんです。

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一、風論    c211-4

内因性の病証 P13上段14行目からP14上段2行目より。

 このコーナーでは、病気の主な原因が、内因による感冒を講義されています。

人間の、精神的な疲れに、つけこんで「風邪」が身体の中に入った感冒についてです。

〔内因が起こる条件は七情にある。〕
七情とは、怒、喜、憂、思、悲、驚、恐の感情ことを言います。
この、七情に傷つけられ、精神を労傷し、精神的過労という状態から引き起こされて現れる、〔内傷の状 態〕での感冒です。

そして、これは虚証になるのが建前(原則)です。

【 虚証の感冒の特徴。】

この時、皮膚の毛穴が広がり、?理開くとき(虚)は、しゃあしゃあとして寒をなす、状態になります。

外邪に中(あた)って最も虚した身体になっていると、熱を出す事が出来なくなって今度は冷え性になり ます。
そして、― 主に起こる〔寒の症状〕は、1:食欲不振になる。2:意識が朦朧として考えがまとまらな くなり、不眠症を起す。 
これらは気が虚してしまった事、つまり「気虚」によって起こるのです。

 風邪を引いたから胃腸が悪くなるというのではなくて、風によって気虚とうい状態になり、それで食欲 不振になるという考え方なんです。

【 内因(内傷)による感冒の病状発生の過程(順番)】

 【 風外邪 → 最も虚した身体〔内傷の状態〕→ ?理開くとき→身体寒をなし。→「気虚」となる。→ 冷え性になる。→寒の症状が出る→1:食欲不振になる。2:意識が朦朧として考えがまとまらなくなり 、不眠症を起す。】

原則あれば例外アリ・・・

〔内傷の状態〕での感冒でも実証もあります。

風による感冒の中にも、血が傷られる事によって熱をなす場合がある。

―熱が出る場合は、「肌肉を消す」といって皮膚と筋肉の艶や弾力が無くなった状態で、これは血が傷ら れる事によって起こる。
血が傷られているから外邪には入られ、一方で気によって熱が出てくると、こういう訳なんです。 
例、旦那さんが仕事の疲れから家に帰って奥さんにあたる「おかずがまずい」とか、感情的興奮が起こる
。 これは感情的偏勝です。
例えば虚があって、それによって片方が旺気して実証を呈するという意味です。こんな時は、奥様は「あ あ病気が出てる」と思えばいいのです。―
けして、ご主人が悪い訳では無いのです、内傷の感冒が悪いのです?

参考:ゆっくり堂の経絡鍼灸 教科書より。 病因論 http://you-sinkyu.ddo.jp/c104.html
病気が起きる原因は大きく分けると三つあります。

@ 内因
内面的な感情が強くなりすぎると発病します。
これは七情という感情です。
七情は、怒、喜、憂、思、悲、驚、恐の感情ことを言います。
これらの感情がうっ積することで、病気が起きます。

A 外因
外邪が身体に作用して起こります。
これは六淫の外邪です。
風・寒・暑・湿・燥・火の六種の外からの病邪を六淫の邪と言います。

B 不外内因
暴飲暴食と働きすぎ、遊びすぎです。
アルコールの飲みすぎと、胃腸を冷やす飲み物食べ物がいけません。
身体に無理を強いる活動もいけないことになります。
房事過多慎むべし、適切な陰陽の交わりはお互いに正気を増します。・・・

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一、風論    c211-5

 ○ 傷風 (しょうふう)       P14上段4行目からP14下段10行目より。

 ○ 風論緒論            P18上段1行目からP20上段中ほど、より。

【「傷風」とは、経脉を「風」の邪がやぶ傷(やぶ)ったもの。】
(山口一誠の分類考察 @より)

 風(邪)が経脈に入った時の「病証」についてみていこうと思います。

 なお、「風論緒論」でも、「傷風」を講義されていますので、
ここでは一緒に私の分類考察を展開してみます。

 井上恵理先生は、このコーナーでは、
陽明の病証、太陽の病証・衛気、営血、について講義されています。
また、
 井上恵理先生は「南北経驗醫方大成による病証論」を講義されるにあたり、
次のような参考文献を紐解いて講義されています。
黄帝内経素問の第四十二「風論」、第十九「玉機真蔵論」・「諸病原侯論」:病症論の原典・「景岳全書 」:「類経」を著した張介賓の著作・「医学正伝」・「万病回春」・「啓廸集」:曲直瀬道三の著作・「 医心方」:丹波康頼の著作・「病因指南」:岡本一抱の著作・「素問」台湾本「脈要精微論」:王泳注( 著)など・・・


 経絡鍼灸家は、現代人の病状を改善し、未病を防ぐ責任があります。
井上恵理先生の言葉として「―東洋医学はどこまでも治療という立場から物を考える。―
この病気はこう したら治るという事で、〔古典の文献を分類解釈する。〕

○ 陽明の病証  ( 黄帝内経:素問の第2巻、第四十二「風論」第三節、原文 )

風氣與陽明入胃。   
循脈而上至目内眥。  
其人肥則風氣不得外泄、 
則爲熱中而目黄。   
其人痩則外泄而寒、   
則爲寒中而泣出。 

 ※ 下記の〔 〕内は山口一誠の解説?
 
〔風邪が陽明胃経と胃に入り。〕
〔経脉に随って鼻茎を上がり、鼻の山根にて左右交わり再び別れ、目の内まなじり、に至る。〕
〔その人が肥満体なら、風気は外に泄ることが出来ない。〕
〔そして、胃の中に熱が籠り胃経の始まりの目が黄ばむ。〕
〔その人が痩せたタイプなら、風気は外に泄れて、寒気が出る。〕
〔そして、胃の中が冷たくなって胃経の始まりの目から涙が出る。〕

 井上恵理先生の講義から、傷風「陽明の病証」を診たてるポイント。   

@ 肌の色が黄色という色をなす事で「風邪の邪」が経脉に入ったと診る事。
  この症状は肥満タイプに多くみられ、痩せた人には少ない。―

A 太った人の場合は、「風邪の気」が経脉に入って、外に泄れる事が出来ない(太っていて皮膚〔?理 〕蜜である)ので、即ち熱中して目が黄色くなる。
〔また、〕風邪の邪が泄れないで経脉の中に熱をなすという事を考えてみますと、黄疸という症状があり ます。黄疸の時は熱が出て食欲不振になり、身体が黄色くなって目が黄色くなる。あるいは目だけが黄色 くなる場合もあります。

B 痩せた人のの場合は、気が泄れて寒をなす。即ち寒中して涙が出る。
  これは、「風邪の気」が経脉に入っても痩せた人の皮膚〔?理〕は荒い為に気が泄れてしまう ので 、寒中して涙が出る、訳です。

 足の陽明胃経 の 流注・・はこちらを参照されたし。
http://you-sinkyu.ddo.jp/c206.html

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一、風論    c211-6

○ 傷風 (しょうふう)       P14上段4行目からP14下段10行目より。

○ 風論緒論            P18上段1行目からP20上段中ほど、より。


【「傷風」とは、経脉を「風」の邪がやぶ傷(やぶ)ったもの。】
(山口一誠の分類考察 @より)

太陽の病証・衛気。

 ( 黄帝内経:素問の第2巻、第四十二「風論」第四節、原文 )
風氣與太陽倶入、   
行諸脈兪       
散於分肉之間     
與衛気相干      
其道不利       
故使肌肉肌憤?而有傷 
衛氣有所凝而不行   
故其肉有不二也    

※ 下記の〔 〕内は山口一誠の解説?

〔風邪が太陽膀胱経には入り、〕
〔膀胱経の背兪穴に行き、〕
〔体表の筋肉の所に散じて、〕
〔風邪と衛気が抗争する。〕
〔その為に背部の経絡に不備がおこる。〕
〔だから、肌肉憤?(ふんしん)皮膚や筋が傷つき吹き出物が出来る。〕
〔皮膚を防衛する衛気が凝りの有る所に行けない。〕
〔ゆえに、其の肉、不二(感覚がなく)なる。〕

〔私たち経絡鍼灸家は浅い刺鍼で治療をします。その理由を井上恵理先生の講義から、読み取れます。
ここでは、後背部のコリやシビレ、吹き出物、について、その発生の解説が成されています。〕

 井上恵理先生の講義から、傷風「太陽の病証・衛気。」を診たてるポイント。 

○ 風が衛気と営血に入った時、気と血を傷る時の状態が、また風論にある。
風が太陽(膀胱経)と倶に入れば諸脉即ち兪に出ず、つまり経脈の中の兪穴に出てくる。そして膨らんで 分肉の間に散じて(分肉の間は衛気の守る所)その気通ぜず。その道通ぜず肌肉憤?(ふんしん)する。
肌肉とは筋肉です。これが憤り、?(はれ)るというのですから、筋肉が堅くなるという意味です。そし て傷をなす。これは吹き出物が出てくる事です。衛気凝ることあって行かず、故に不二する事あり。つま り身体を守る気が侵されてしまうからその為に「凝る所」ができて経脈が流れなくなって、不二(感覚が なくなる)を為すんだという訳です。

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一、風論    c211-7

○ 傷風 (しょうふう)       P14上段4行目からP14下段10行目より。

○ 風論緒論            P18上段1行目からP20上段中ほど、より。

【「傷風」とは、経脉を「風」の邪がやぶ傷(やぶ)ったもの。】
(山口一誠の分類考察 @より)

○ 営血

( 黄帝内経:素問の第2巻、第四十二「風論」第五節、原文 )

癘者有榮氣熱腑   
其氣不清      
故使其鼻柱壊而色敗 
皮膚潰瘍      
風氣客於脉而不去  
名曰癘風或名曰寒熱 

※ 下記の〔 〕内は山口一誠の解説?

〔癘者(レイジャ):感染症に罹患した人は榮氣が熱を持ち腐敗する。〕
〔その気は清らかでない。〕
〔ゆえに、鼻の穴がただれ、皮膚の艶がなくなる。〕
〔鼻の粘膜が潰瘍する。〕
〔風邪が経脈に宿って去らない。〕
〔これの病名を癘風(レイフウ)あるいは、寒熱と言う。〕


〔私たち経絡鍼灸家は浅い刺鍼で治療をします。その理由を井上恵理先生の講義から、読み取れます。
ここでは、鼻炎や蓄膿症について、その発生の解説が成されています。〕

 井上恵理先生の講義から、傷風「営血・風が営気を侵した場合」を診たてるポイント。 

○ 営血
営血が傷(やぶ)られると鬱熱して鼻柱がやぶれて、皮膚がかゆくなって破れるといった症状を起こしま す。
で、「脈要精微論」に脈風に癘(れい)を為すと記されています。これらの物も、衛気(えき)と営 血(えいけつ)におけるつまり「気」を傷られた時と、「血」を傷られた時の病態が書かれている訳です 。


○ 風が営気を侵した場合は、熱欝(ねつうつ)ありて鼻柱ただれ、色破れ皮膚が潰瘍すると書かれてい ます。熱欝とは、熱が外に出ないで身体の内側に入ってしまう事で、外から触れたのでは熱を感じないが 脉は数になっている状態です。

 【 診断のポイント:風邪が営気を侵した時、脉は数なら、熱欝(ねつうつ)あるかも・・】 

それから、鼻柱ただれというのは、鼻の穴がただれるいう事で、だから鼻水が出てくる訳です。
で、鼻水 が出る風邪は臨床的には熱欝している事が多いので外には熱が出て来ませんね。鼻カタルでもって発熱したってのは無いんです。
鼻カタルを起している時には発熱していないです。それでは熱が無いかというと実は内側に熱がある訳で、脉が数脉になる訳です。色破れ、というのは皮膚の艶がなくなる事で、潰瘍するというのは瘍(はれ物)が出来て潰(つぶれ)るというのだから、何か吹き出物が出来る事だと思います。


なお、黄帝内経:素問の山口一誠の解説は、
黄帝内経「素問」訳注・著者:家本誠一・発行:医道の日本社
を参考にしています。

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一、風論    c211-8

「中風」(ちゅうふう)  P14下段12行目からP14下段終わりまで。より。

 参考:【「中風」というのは「風」の邪が臓にあた中(あた)ったもの。】

                     (山口一誠の分類考察 @より)

 はじめに、東洋医学と西洋医学の概念の違いについて。

 いわゆる現代医学で言う所の動脈硬化症から来た脳溢血、
或るいは脳梗塞といった病気から起こる半身不随の障害。
と、
東洋医学が診断する、これらの症状の捉え方は別物であると言う事。
で、
これからの展開を理解してください。

 「中風」(ちゅうふう)とは、  

本文= 風の邪が臓腑に入るとどうなるか・・・?
風が五臓六腑に中(あた)ると、偏風(へんぷう)となり、偏枯(へんこ)の症状になることです。

風が五臓に入ると半身不随になるという事ですね。いわいる―・脳溢血・脳軟化症〔あるいは、脳梗塞〕
といった症状になって偏(カタカタ)=片方の手が効かなくなる、
とういものを「中風」と言いう。

○ 偏枯については、風論緒論より。  P18下段、より。を参照ください。
  
○「中風」大成論原文より、p12上段6行目辺り。

干臓腑・口開手撒・眼合遺尿・髪直吐沫・揺頭直視・聲如鼾睡者難治 

井上恵理先生の講義から、p32上段後より5行目より。

「中風」について。
大成論原文の解説=風邪が臓腑に入った時、すなわち、「中風」のことです。
その症状は、口が開いて、手も開いてしまい、眼は塞いだままで、〔小便が〕垂れ流しになってしまう。
髪直〔逆立ち〕〔口から〕沫(あわ)を吐き頭を揺すり直視してその声は鼾睡(かんすい:イビキ)のように聞こえる。
こうゆう状態の者は治りにくい。

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一、風論    c211-9

「中風」(ちゅうふう) 

 参考:【「中風」というのは「風」の邪が臓にあた中(あた)ったもの。】

                     (山口一誠の分類考察 @より)

○ 中風の治療   P16上段11行目からP17上段12行目まで。より。

― 「医学正伝」という本には、中風に対する治療法が書いてあります。

@中風で汗なくして悪寒する物。これは膀胱経の至陰穴から瀉血(刺絡)すれば良い。
A中風汗あって悪寒する物、風府穴に鍼をすれば良い。 
B中風で汗なくして体熱して悪寒しない物、これは陥谷穴、児[穴に鍼をすれば良い。
   陽明〔胃経〕の賊邪(ゾクジャ)を瀉すんだという考え方ですね。
C中風で汗なくて身体の冷える物、これは脾経の隠白穴に鍼をすれば良いとあります。
D中風で汗があって熱の無い物、これは腎経の太谿穴を刺せば良い。
E中風六経混沌としている物、これは少陽・厥陰にかかわる物であり、病状としては痙攣を起したり、麻木といって全然利かなく成ったりする。
〔麻木・・?(身体,精神的に)しびれた,無感覚になった.〕こう
ゆう物には厥陰肝経の井穴・太敦穴、その経の過る処を刺すとあります。―それから少陽経の絶骨穴にお 灸をして以ってその熱をひく、とあります。

 参考文献  : 
賊邪(ゾクジャ)難経五十難についてそれぞれ述べられています、参照されたし。。

経絡鍼療(458号)平成20年11月号。
P20- 古典講義=「難経」講義(36)井上恵理(講師)。
「難経の臨床考察」福島弘道(著)・p119-
「難経の研究」本間祥白(著)・井上恵理(校閲)「難経五十難」p198- 

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一、風論    c211-10

【中風の意味は東洋医学的に理解しないと分からない。・・】


○〈 風邪と脳出血 〉   P124下段からP125下上段5行目まで、より。

― 〔東洋医学的に診断すると〕―
純粋な風邪は、現代における脳出血症状〔脳梗塞症状から〕
半身不随の病態に成る物です。
我々が専門的〔東洋医学的〕にいう風邪に中(あた)った中風とは、半身不随に成ったのが、風邪に成ったというのです。 半身不随は風邪ではなく、あれは頭の血管が破れたものだというかもしれませんが、
 頭の血管が破れるような身体に成る事が風邪を引いたという事です。―
―〔東洋医学的で考える〕と、
風邪が入ったから中風に成るという考え方は―中風を受けるか、受けない
か、風邪に中るか、中らないかによって決まるのです。 そうゆう身体が有るか無いかが問題に成って来るのです。 そうゆう事を考えると、中風を受ける様な証がなくてはならない、証を見つけ出すのが我々、〔経絡鍼灸家〕の治療の根本にある。ましてや証は各人によって違うのです。

鍼灸においては経絡別に考えて証を考えなくてはならないのです。

臨床質問  P168上段の「問と答え」から。

(問)―中風の邪は、臓を犯すと言われますから、陰経に影響を及ぼすと思います。この場合、外邪です
ので実として現れるのですか、虚として現れるのですか・・?

(井上恵理先生の答え)中風の邪は、臓を犯すというが、中風といったら、もう臓を犯していると言う事です。 中(あた)る と言う事は、臓に入ったという事です。 治療法は、陰経を主とするのですが、
実として現れるか虚として現れるかは、その人の身体によります。 
中風は病因ですから、これだけで虚実は言えない、その人の身体が、反抗的であれば実となり、それに耐えられない身体であれば虚になって現れます。―そこで〔鍼灸では〕経絡の調和が問題になって来る訳です。―
〔そして〕症状と脉とが不一致の物は治りにくい。―

(問)― 今の話で症状と脉とが一致しない時、
    主証をどちらで取った方が良いですか・・?

(井上恵理先生の答え)
脉の方で取ります。
治りにくいから一番いいのはやらない方がいいです。

 G  臨床質問  P203下段最後の行から、P204下段2行目。
     の「問と答え」から。

(問)
外邪が病体を犯す場合、感、傷、中の順序で皮毛、経絡、臓腑を犯すと考えられますが、例えば、中風の様な病症は直ちに臓腑を犯すように見えますが、これは感、傷の時期を、患者が気付かなかったか 、あるいは治療家のみが機会がなかったか・・・・?

(井上恵理先生の答え)
― 中風に成ったという事は臓腑を犯したという事です。
 順序はどうなるか解らない。
傷寒論では、例えば、太陽病、少陽病、陽明病の順序に成っている―それでは太陽病を経なければ、少陽 病、陽明病に入らないかと言うとそうでは無いのです。 突然、陽明の病気に成る場合も有るのです。
 外邪の侵入はその人の一番欠点の所に入るという事です。― 
人の身体は結局が、無秩序な物です。
同 じ条件で同じ家にいて、同じ物を食べても、同じ仕事をしても、同じ状態ではいないという事です。 
その人には素因が有り、精神的な考え方も有る。物の好き嫌いもあれば色々ながあるから複雑に成って来る
ので、順序良くこう成るとは考えないのです。

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一、風論    c211-11

1939年(昭和十四年)

経絡鍼灸の理論と法則が世界で始めて確立された。

 ※ 経絡鍼灸の治療の考え方。P18下段、より。を参照ください。

―東洋医学はどこまでも治療という立場から物を考える。―
この病気はこうしたら治るという事で、そうゆう分け方をしてるんです。―
― この偏枯という病名は風が臓腑に中った為に起こった物だという考え方によって治療することの出来る一連の病症を意味している。
つまり、病の原因である風を治してやる事が偏枯の治療なる。−―

【井上恵理先生の「どんでん返し講義」と
経絡鍼灸の理論確立の過程を知る思い・・】

○ 中風の治療  
 P16下段後から7行目からP17上段12行目まで。より。を参照されたし。

 我々の行う経絡治療は証に従って治療するのですから、― だから、他の診断法(望聞問切の四診法)を使い虚実を決め、虚なら補い、実なら瀉すんだと、こう考えれば良い訳です。

この「医学正伝」に書かれている治療法を実際に臨床でやってみて良いかどうかは、
私もまだやった事がないんで分からないですが、
古典に書かれている事を、こういった事柄がこうゆう本に出ているだと皆さんに説明すると、他の方(病因や病症)はあまり興味はないけれど、
ツボの名前があがると興味が出てくるんでしょう、それじゃ駄目なんです。
他の方(病因や病症)を覚えなさい。
ツボの事なんか覚えなくても良いんだから。
そんなことで良いのなら経絡治療はいらないです。

〈 漢方〔薬〕と経絡治療 〉  
 P125上段後より9行目からP125下段10行目まで、より。

― 我々の方〔経絡鍼灸治療家〕は、〔漢方〕薬を用いないから、治療の基になる経絡の中に経絡のアンバランス、虚実という物を「証」にして取り扱っている。
すなわち我々のいうところの経絡治療です。
こうした鍼灸における「証」の決定、証は経絡別に決めなければならないという事を考え出したのは、昭 和十四年からです。
それ以前には、肝虚証、腎虚証と有っても治療に応用する迄には至っていないのです。

〔証を〕治療と結びつけ、治療と一貫した法則の中で扱ったのが我々です。

経絡〔鍼灸〕治療という現在の方法の中には、新しい言語、言葉をたくさん作っております。 
例えば本治法と標治溯法(ひょうちそかいほう)、これも標本という言葉はあります。
証が本であって 、現れる症状が標です。― 
これは素問標本論篇に書いてあります。本を治せば標は自然に治るという。
それを治療法として、
これが本治法であり、これが標治法である区別したのは我々の年代です。 

それか ら証と症の区別に〔ついて〕、
昔の物は証と症の区別が無く、みんな証です。 
あれは証候、証状と各本 によって区別して無く同じ言葉を使っている。

我々がこうゆう事を提唱したのは、
鍼灸術の一貫した治療法則がなければいけないと、
こうゆう法則を作ったのです。

 1939年(昭和十四年)経絡鍼灸の理論法則世界で始めて確立された。

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一、風論    c211-12

○ 風論緒論             P18上段1行目からP20上段中ほど、より。 

― 素問には「風は百病の長たり」書かれております。

 風という物は空気の動く状態を言ったものです
から、そもそも空気という物が森羅万象の中に存在し生きとし生ける物が空気が無くては生きて行けないのと同じ様に、風は全ての物を支配する力を持っているという意味から「風は百病の長たり」言われる訳です。
また、
風は他の三つの邪すなわち、暑寒湿と共に四時(春夏秋冬の四季)に応ずるという意味で重要な要素であるという訳です。


○ 風が衛気と営血に入った時、気と血を傷る時の状態が、また風論にある。
風が太陽(膀胱経)と倶に入れば諸脉即ち兪に出ず、つまり経脈の中の兪穴に出てくる。そして膨らんで分肉の間に散じて(分肉の間は衛気の守る所)その気通ぜず。その道通ぜず肌肉憤?(ふんしん)する。
肌肉とは筋肉です。これが憤り、?(はれ)るというのですから、筋肉が堅くなるという意味です。そして傷をなす。これは吹き出物が出てくる事です。衛気凝ることあって行かず、故に不二する事あり。つまり身体を守る気が侵されてしまうからその為に「凝る所」ができて経脈が流れなくなって、不二(感覚がなくなる)を為すんだという訳です。


○ 風が営気を侵した場合は、熱欝(ねつうつ)ありて鼻柱ただれ、色破れ皮膚が潰瘍すると書かれています。熱欝とは、熱が外に出ないで身体の内側に入ってしまう事で、外から触れたのでは熱を感じないが脉は数になっている状態です。

 【 風邪が営気を侵した時、脉は数なら、熱欝(ねつうつ)あるかも・・】 

それから、鼻柱ただれというのは、鼻の穴がただれるいう事で、だから鼻水が出てくる訳です。
で、鼻水が出る風邪は臨床的には熱欝している事が多いので外には熱が出て来ませんね。鼻カタルでもって発熱したってのは無いんです。
鼻カタルを起している時には発熱していないです。それでは熱が無いかというと実は内側に熱がある訳で、脉が数脉になる訳です。色破れ、というのは皮膚の艶がなくなる事で、潰瘍するというのは瘍(はれ物)が出来て潰(つぶれ)るというのだから、何か吹き出物が出来る事だと思います。

○ 偏枯というものは、いわゆる現代医学で言う所の動脈硬化症から来た脳溢血
或るいわ脳軟化症といった病気から起こる半身不随で東洋医学ではこれを「風の邪」による物と考える。
― 風を治す治療で偏枯を治すことが出来る、と言う意味で偏枯が風の病証に含まれています。 

―東洋医学はどこまでも治療という立場から物を考える。―この病気はこうしたら治るという事で、そうゆう分け方をしてるんです。―

― この偏枯という病名は風が臓腑に中った為に起こった物だという考え方によって治療することの出来る一連の病症を意味している。つまり、病の原因である風を治してやる事が偏枯に治療なる。−―

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一、風論    c211-13

エトセトラ欄    山口一誠の解釈:〔〕

参考文献    P14上段4行目からP14下段10行目より。

黄帝内経「素問」訳注
著者:家本誠一・発行:医道の日本社
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第2巻、第四十二「風論」第三節

風氣與陽明入胃。   :〔風邪が陽明胃経と胃に入り。〕
循脈而上至目内眥。  :〔経脉に随って鼻茎を上がり、鼻の山根にて左右交わり再び別れ、目の内まな じり、に至る。〕
其人肥則風氣不得外泄、 :〔その人が肥満体なら、風気は外に泄ることが出来ない。〕
則爲熱中而目黄。    :〔そして、胃の中に熱が籠り胃経の始まりの目が黄ばむ。〕
其人痩則外泄而寒、   :〔その人が痩せたタイプなら、風気は外に泄れて、寒気が出る。〕
則爲寒中而泣出。    :〔そして、胃の中が冷たくなって胃経の始まりの目から涙が出る。〕

p460-より:
風気が陽明(胃経)とともに胃に入り。(経)脉に随(したが)って上に上がって目の内眥 (ないし:まなじり)に至る。其の人、肥たるときは則ち風気外に泄れることを得ず。
則ち(内に籠り)熱中と為りて目黄ばむ。其の人、痩せたる時は則ち風気外に泄れて寒す。則ち寒中と為 りて涙出づ。

ーーー足の陽明胃経 の 流注・・はこちらを参照されたし。
http://you-sinkyu.ddo.jp/c206.html
 陽明大腸経、迎香穴より、鼻茎を上がり、鼻の山根にて左右交わり再び別れ、目の内まなじり、を通り瞳の直下七部の承泣穴に至り、鼻の外側を下って上歯に入る。
ーーーーーーーーーーーー
 第四節
風氣與太陽倶入、   :〔風邪が太陽膀胱経には入り、〕
行諸脈兪       :〔膀胱経の背兪穴に行き、〕
散於分肉之間     :〔体表の筋肉の所に散じて、〕
與衛気相干      :〔風邪と衛気が抗争する。〕
其道不利       :〔その為に背部の経絡に不備がおこる。〕
故使肌肉肌憤?而有傷 :〔だから、肌肉憤?(ふんしん)皮膚や筋が傷つき吹き出物が出来る。〕
衛氣有所凝而不行   :〔皮膚を防衛する衛気が凝りの有る所に行けない。〕
故其肉有不二也    :〔ゆえに、其の肉、不二(感覚がなく)なる。〕

p461-より。:風気が太陽(膀胱経)とともに入り、諸脉の(背)兪(穴)に行き、分肉の間に散じ、衛気と相い干す〔風気と衛気が抗争する事〕(そのために)其の道は利せず、故に肌肉をして肌肉憤?(ふんしん)する。憤月眞(ふんしん)して傷有らしむ。衛気は凝り所有りていかず、故に其の肉に不二有るなり。

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黄帝内経「素問」訳注

第2巻、第四十二「風論」第五節p462-より

癘者有榮氣熱腑   :〔癘者(レイジャ):感染症に罹患した人は榮氣が熱を持ち腐敗する。〕
其氣不清      :〔その気は清らかでない。〕
故使其鼻柱壊而色敗 :〔ゆえに、鼻の穴がただれ、皮膚の艶がなくなる。〕
皮膚潰瘍      :〔鼻の粘膜が潰瘍する。〕
風氣客於脉而不去  :〔風邪が経脈に宿って去らない。〕
名曰癘風或名曰寒熱 :〔これの病名を癘風(レイフウ)あるいは、寒熱と言う。〕


注:「素問」王泳注(著)台湾本には血と営気とある。
  「脈要精微論」

なお、漢方家の「三陰三陽論」は十二経絡を意味しません。 

「三陰三陽論」を研究されたい方は、
薬局新聞社発行「実践漢方ハンドブック、基礎編」を、お読みください。

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表・裏 〔風の種類〕   P15上段1行目 〜 P15上段中程までより。

NO・名称・特徴・風の侵入経路・症 状・など。

  表・裏 〔風の種類〕   P15上段1行目〜P15上段中程までより。

1、「脳 風」:裏にきた病
   後頭〔部〕の風府・脳戸穴辺から「風」が入る。
   後頭部が重くなる症状を起こす。

2、「眼風・目風」:表にきた病
   前頭部から風が入った場合。
   症状は、目が寒くなったり、目が痛くなったり、或いは、目が?(かゆ)くなったりする。

○ その他 〔風の種類〕    P15上段中程 〜 P16上段中程までより。

3、「酒風(漏風1)」:
    これは酒を飲んで風にあたり、あるいは酒を飲んで汗が多く出た状態で薄着をして寝ると、
   この酒風(漏風1)の病気になる。

4、「漏風2」
   ご飯食べる時に汗が多く出て風の病となる事。
   主な症状として、あまりにも汗が多く出すぎると「喘息」を起こす事がある。      
   それから、悪風といって風を憎むようになる。
   そして口が渇き、のどが渇く、
   さらに「事を労する事を能わず」= 仕事をする気にならない。

5、『内 風』:夜、房に入りて汗出でて風に中(あた)れば即ち内風をなす。

      (内耗其清、外関?理、因内風襲、故曰内風。)

6、「腸風?泄」(ちょうふう そんせつ)
これは腸に風が入った場合。
    症状は、腹痛と下痢を起こす。

7、「泄 風」(せつぷう)
これは風がソウ理に入った場合、
その症状は、汗が多く出て、そして夜泄れて(泄れるように寝汗がでる)、 口が渇き、体がだるくなり仕事をするのが嫌になって、身体の節々が痛み出す。


8、「首 風」  (湯ざめの風)新たに沐浴して風に中った時に起こります。

この病の特徴は、一般的な風邪の症状が出る前に次のような激しい症状がでます。それは、頭や顔に多く汗が出て悪風し、頭が痛み以って内を出すべからず。といった症状が一般のかぜ症状に先立って激しくなり、その風邪の日に至りて少し癒ゆ、ということで、風邪に症状が出てくると少し楽になるという事です。 これはどういう事かと言いますと、お湯に入るとカーッとのぼせ上がって汗がしんしんと出て気持ちが悪くなる事があります。これが風の前兆で、それから一日経つとかえって本当の風邪の状態になって、先の不快感が軽くなるという事を言っているのです。

9、「五臓の風」

( 肝の風・心の風・脾の風・肺の風・腎の風 )の分け方もあります。


古典解説1:「甲乙経」は黄帝内経を解説する本で、
      これは大体上記の様な症状的な物を並べて書いてある様です。

古典解説2:「千金方」著者:孫思? の本では各症状は別としまして、
       ほとんどこれを「中風」即ち半身不随の様な症状で物を見ている傾向がある様です。

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一、風論    c211-15

  ○ 風論緒説          P20上段中辺 〜 P21上下段終行より。
 
「玉機微義(ぎょっきびぎ)」著者は劉宗厚、― 色々な人の書いた「中風」に関する論をあげています。 
例えば、黄帝内経素問の「風論」を岐伯の説として、
「金匱要略」これは「傷寒論」の張仲景(ちょうちゅけい)がまとめた物ですが、ここでは先ず邪が絡に入って、そして経に入って、そして腑に入って臓に入るという病伝変が書いてあります。「千金方」は孫思? (そん しばく)が書いた本ですが、これにはあとで「大成論」をやる時に言いますが風に対する四つの処方が書かれています。
「原病式」(素問玄機原病式)これは劉可間が書いた本で、ここでは熱論を中心に論を進めていて、風も熱に基ずく物であるという説がとられています。それから李東垣の説を引いて病は全て気の変動による物であり、自ら病む物であるという論が述べられています。
「丹渓心法」という本は朱丹渓(しゅたんけい)の説を纏めた本ですが、ここでは湿が痰を生じ痰が熱を生じ熱が風を生ずという考え方がされていて痰という物を中心に考えている説です。
また「医経溯集」を書いた王安道という人はが、それまで色々な病状がごちゃごちゃになってひとまとめにされていた中風という物を初めて真中風と類中風とに分けて考えるようにしたため、以降この分け方が多くの本に取り入れられる様になりました。 また厳用和という人の「済生方」には中風はまず気を整える事によって治るんだいう説がのべられています。
「儒門事親」を著した張子和(従正)という人は、中風を治するにはまず汗を出させる事、吐かせる事、下す事の三方を併用しなくては治らないというような書き方をしています。

 こうした論には他にも沢山ありますが、私がこういった事を講義しますと
先生はいつも臨床を中心に考えろって言うのに何だこれは臨床に何の関係もないじゃないか、とこう来るだろうと思うのだがね。

 ところが、こういった理論を知った上で臨床をやっていけば
これから皆さんが風という物に関する色 々な説を見たり聞いたりした時、迷わないですむから、こうゆう講義をするんです。

井上恵理 先生の参考古典文献

「玉機微義(ぎょっきびぎ)」著者は劉宗厚・黄帝内経素問の「風論」「金匱要略」著者:張仲景 ・「千金方」著者:孫思? ・「原病式」(素問玄機原病式)著者:劉可間・李東垣の説・「丹渓心法」:朱丹 渓の説・「医経溯集」著者:王安道・「済生方」著者:厳用和・「儒門事親」著:張子和(従正)など です。
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「南北経驗醫方大成 一、風論 」の原文

風為百病之長。
故諸方首論之。
岐伯所謂。大法有四。
一曰偏枯、半身不遂。
二曰風?、於身無痛、四肢不収。
三曰風懿者、奄忽不知人也。
四曰風痺者、諸痺類風状。
此特言其大概。
而又有卒然而中者。 

 井上恵理 先生の訳:

「大成論」:風論の冒頭に―
『風は百病の長たり。故に諸方の首に之を論ず。』
『岐伯の所謂る大法四あり。』
『一には偏枯、半身遂ず。二には風ヒ、身に於いて痛み無く四肢収まらず。三には風懿(ふうい)、奄忽 (えんこつ)として人を知らざるなり。四には風痺は諸痺にして風状に類す。』
『此れただ其の大概を言う。而して又卒然として中らるる者あり。』

井上恵理 先生の解説:

「大成論」において、風論の冒頭に。
これは多くの病気が風から起こることが多いので、病症論の初めに書いておく、と言っているんです。 
岐伯は風には大きく四つの物がある。
@偏枯とは、身体の半分が硬直して利かなくなる事。 
A風ヒとは、体に痛みが無くて両手両足がぶらぶらで、自由に成らなくなった状態の事。 
B風懿(ふうい)とは、 俄かに〔自覚無く〕意識不明になる事。 
C風痺とは、どうも手が痺れてきたとか、手の先だけが利かな いとか、肩が挙がらないとか、あるいは膝頭だけが動かないとか、こういった色々な麻痺全部を含めた症 状の事。

 以上の四つは風の症状を大ざっぱに述べた物である。

中風の中には以上のような四つ症状でなくて、卒 然として中(あ)てられる物がある。

―〔なお、風痺は、黄帝内経素問の〕痺論に載っています。
また、「医経溯集」の著者:王安道は、〔風の分類として、〕
真中風に@偏枯、A風ヒ、B風懿(ふうい)に分類し、類中風に、C風痺と分けた。
 


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一、風論    c211-17

○ 病 因        P22上段1行目 〜 P23下段1行目より。

ここでは、「南北経驗醫方大成 一、風論 」の原文と井上恵理先生の訳と解説から、先生が、経絡治療の根本原則を見出した古典の読み方を纏めてみます。

各、原文・訳・解説の【 】内は経絡治療の根本原則は如何に考察されたか。。について、山口一誠の分類・考察を書き込んでみます。


 「南北経驗醫方大成 一、風論 」の原文 4行目下部辺りから。

【「内因なければ外邪入らず」の経絡治療で根本原則。】

皆由氣體虚弱、榮衛失調、或喜怒憂思驚恐労役。
以眞氣耗散?理不密。邪氣乗虚而入。

及其中也、重則半身不遂、口眼?斜。肌肉疼痛。痰涎壅盛。或??不二。
舌強不語。精神恍惚驚?恐怖。

治療之法。當詳其脉證推其所感之原。

【 ここから、四診法と脉証から証決定し、本治法と標治法の経絡治療で根本原則。を考察された。】


井上恵理 先生の訳:

                   「大成論」:原文4行目下部から、―

【「内因なければ外邪入らず」の経絡治療で根本原則。】

 皆気体虚弱、栄衛調を失し、或は喜怒憂思驚恐労役に由(よっ)て、
以て真気を耗散し?理密ならざるを致し、邪気虚に乗じて入る 。

其の中るに及んで、重き時は則ち半身遂ず、口眼?斜。肌肉疼痛。痰涎壅盛(たんぜんようせい)。或は ??(なんかん)不二。舌強張りて語らず、精神恍惚として驚?(きょうとう)恐怖。

治療の法。當に其の脉証を詳にして其の感ずる所の原を推すべし。

【ここから、四診法と脉証から証決定し、本治法と標治法の経絡治療で根本原則。を考察された。】

井上恵理 先生の解説と単語の意味。

病気になる原因【内因】として、
気体が虚弱である事、つまり生まれながらのいわゆる素因という物、
体質 ・個人差という物を第一に考え、更に気血栄衛のアンバランスや七情【内因】の乱れとか労倦【不外内因 】といった物を全部病因【内因】として扱っています。 

「真気」の意味:身体を守っている所の全ての気。

病気【内因】と労倦で、「真気」を耗散すると条件が加わり、その結果、?理が緻密である事が出来なくなって風の邪が虚に乗じて入るんだと、こうゆう訳です。風に中ると重い物は半身不随になる。

「口眼?斜」これは顔面神経麻痺のことで口や眼がゆがむ症状です。
肌肉疼痛は、筋肉痛です。関節の具合が悪いと思っても実際には筋肉痛だったと言う事がありますね。あ るいは腱鞘炎なんかの場合もありますね。こういう様な物を肌肉疼痛といいまして、痛むという事が即ち
風のしわざなんだという訳です。

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一、風論    c211-18

○ 病 因        P22上段1行目 〜 P23下段1行目より。

 
痰涎壅盛(たんぜんようせい)というのは痰が咽喉にふさがって涎(よだれ)が盛んになる事で、涎がだ らだらと出て咽喉に痰がつかえてぜいぜいする症状です。
これも中風の症状です。
??(なんかん)というのは手足に力がなくなるという事で、半身不随とは違って弱くなるという事です 。 
不二というのは、痛みや痒みが分からなくなるという事ですから知覚麻痺という事です。 
舌強張りて語らず、というのは口が利けなくなるという事で、風が心とか脾とか腎に入ると言語が利かなくなります。 
精神恍惚というのは意識があいまいになる事です。
驚?(きょうとう)というのは非常に驚きやすくなる事で、何にでも驚く事です。
恐怖は恐れる事ですから、こういった事は全て精神の虚という状態から起こると考えられています。 
清衰えれば恐怖し神衰えれば驚?する、と昔の人は言っています。 で、こうした物を治療する方法としては、当(まさに)にその脉証を審(つまびら)かにしてその感ずる所の源(みなもと)を推察(すいさつ)すべし、とのべられています。 
風の邪がどの経絡に入っているのか、どの臓に邪が入っているのか、いずれの腑が患(わずら)っているのか、その邪気が感じている所を推し求めて治療しなければならない。 
ここに脉証の必要性が出てくるわけです。 

ただ風邪であるとか熱があるとか、こうゆう事だけでどこに治療するというのではなくて脉証を審(つまびら)かにして肝虚なら肝虚で治療すべきです。

【ここから、四診法と脉証から証決定し、本治法と標治法の経絡治療の根本原則。を考察された。】

胆実なら胆実、肺虚なら肺虚、肺虚肝実なら、肝実、そうゆうような治療法則を脉証に求めて、そしてその症状に基づいて治療を進めなければならないと。・・

 経絡治療の根本原則。のまとめ、

【「内因なければ外邪入らず」の経絡治療で根本原則。】

【脉証と証決定、そして、本治法と標治法の経絡治療の根本原則。。】


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一、風論    c211-19

○ 五臓と一腑に中った時の病状と脉証。P23下段2行目〜P28下段14行目より。


 ※ ここで述べられている脉証は、現在、東洋はり医学会が使用している、
比較脉診、別名を六部定位脉診と同じ場所です。 
詳しくは、
次のHPの図gb31を参照ください。
http://you-sinkyu.ddo.jp/b207.html

※ ここでコーナーでは、井上恵理先生の「経絡治療の根本原則」として、
  陰陽・虚実の調和、バランスを取る事が大切だと述べられ。 
  陰陽虚実の調整をするのが即ち経絡治療になると講義されています。。

 井上恵理先生・講義録 本分より、

―〔大成論の文章を読み解く時に、経絡鍼灸家はつねに、〕
  臨床的に考えないと意味が分かって来ない。・・・・とあります。

五臓すなわち、肝心脾肺腎と胃に風が中った時の症状と脉証が書いてあります。

 「南北経驗醫方大成 一、風論 」の原文 9行目辺りから。
若中於肝者、人迎與左関上脉、浮而弦、面目多青悪風自汗、左脇偏痛。 
中於心者、人迎與左寸口脉、洪而浮、面舌倶赤、翕翕發熱、?不能言。 
中於脾者、人迎與右関上脉、浮微而遅、四肢怠堕、皮肉月閠動、身體通黄。
中於肺者、人迎與右寸口脉、浮?而短、面浮色白口燥多喘。 
中於腎者、人迎與左尺中脉、浮而滑、面耳黒色、腰脊痛引小腹隠曲不利。 
中於胃者、両関脉並浮而大、額上多汗、隔塞不通、食寒冷則泄。

井上恵理 先生の訳:

「大成論」:原文 9行目辺りから。。

若し肝に中る者は、人迎と左の関上の脉、浮にして弦、面目多くは青く風を悪(にく)み自汗し左脇偏に 痛む。 心に中る者は、人迎と左寸口の脉、洪にして浮、面舌倶に赤く、翕翕(きゅうきゅう)として発熱し、?(いん)していうこと能(あた)わず。 脾に中る者は、人迎と右関上の脉、浮微にして遅、四 怠堕(ししたいだ)し、皮肉月閠動(ひにくしゅんどう)し身体通黄なり。
肺に中る者は、人迎と右の寸口の脉、浮?にして短、面浮かばれ色白く口燥多くは喘す。 腎に中る者は 人迎と左尺中の脉、浮にして滑、面耳黒色、腰脊痛んで小腹に引き隠曲利せず。 胃に中る者は、両関 脉並びに浮にして大、額上に汗多く、隔膜塞がって通ぜず寒冷を食する時は泄す。


ーーーーーーーーー

次に、肝心脾肺腎と胃に風が中った時のことを一つずつ述べます。


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一、風論    c211-20

○ 五臓と一腑に中った時の病状と脉証。 P23下段2行目〜P28下段14行目より。 

井上恵理 先生の解説:


○ 肝の解説 

〔原文〕若中於肝者、人迎與左関上脉、浮而弦、面目多青悪風自汗、左脇偏痛。

解説:
まず、肝に中る物は、人迎と左関上(肝)の脉が共に浮にして弦。
― ここで述べられているのはどういう内容かというと、六部定位脉診〔比較脉診〕
によって、左関上(肝)の脉に病気があるという診断が立った上で、しかも浮にして弦なる場合は・・・ という事なんです。
浮(脉)は風に中った時に現れる脉です。 弦(脉)は肝の脉です。 ですから浮弦という脉が摶ってお れば、どこに摶っていてもこれは「肝の証」だという事が脉状の上からも考えられるという事です。 こ に風というのは外邪ですから陽実を起す訳けです。 
風に陰実なんて物はないんですから「肝の実」なんて事はありえない訳です。
 そうすれば、肝が虚しているというのが当たり前なんです。 
そうゆうふうに風は外邪なり、外邪は陽実なり、という事を頭に入れて考えていかないと、この文章は正しく理解が出来ないことになります。

〔原文〕面目多青悪風自汗、左脇偏痛。

解説:
面目多く青くというのは、顔と目が青くなるという事で、青は肝の色、目は肝の竅であるから、こ は肝の証である訳です。 

〔原文〕悪風自汗、

解説:
悪風というのは悪寒とは違いますね。 
悪寒とは、大きな熱が出る前にガタガタふるえてきて寒気がしてしょうがない状態で、いくら温かくして も、寒さでガタガタふるのが悪寒です。
悪風とは、暖かい所に入ればふるえは止まる物で、すきま風がスッーと入った時にガタガタくるのが悪風 です。― 
悪風は風の邪に傷られた時に多く現れる。
自汗とは、じっとしていても汗がしとしと出てくる状態です。
― 自汗は、栄衛と関係していまして、寒さに傷られると栄(血)が傷られ、風に傷られると衛(気)が 傷られる。 だから汗が出るとうい訳です。

〔原文〕左脇偏痛。とは、

ここでは、風が肝に入った時は片方だけ、左の脇腹が痛むという事です。

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○ 心の解説 

〔原文〕中於心者、人迎與左寸口脉、洪而浮、面舌倶赤、翕翕發熱、?不能言。 

解説:
風邪が、心に中るものは、左手寸口(心)脉が、洪(脉)にして浮(脉)であるという事です。
そして、顔と舌が赤くなる。 舌は心の外候であり赤は心の色です。
翕翕(きゅうきゅう)というのは、とめどもなく、発熱する事です。、
?(いん)という字は「どもる」という意味で、言葉を出す事が出来なくなるほど発熱する事です。
また、ある古書には、この場合「うあ言」を言うという様にかいてあるようです。


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一、風論    c211-21

○ 五臓と一腑に中った時の病状と脉証。

P23下段2行目〜P28下段14行目より。

  井上恵理 先生の解説:

○ 脾の解説 

〔原文〕
中於脾者、人迎與右関上脉、浮微而遅、四肢怠堕、皮肉月閠動、身體通黄。

解説:
脾に中るものは、
人迎と右手関上〈脾)脉が、浮微(脉)にして遅脉。
そして、四肢怠堕とは、手足がだるくなるいう意味です。
皮肉月閠動(ひにくしゅんどう)とは、皮と肉がぴくぴくと動く事です。
身體通黄とは、全身が黄色くなるそうゆう症状が起こるとうい訳です。

○ 肺の解説

〔原文〕中於肺者、人迎與右寸口脉、浮?而短、面浮色白口燥多喘。
 
解説:
肺に風邪が中るものは、人迎と右手の寸口(肺)脉が、浮?脉にして短脉。浮脉は風邪の脉で、?
脉は渋る脉のことで、?(しょく)脉と短脉は「肺の脉」です。
面浮ばれというのは、顔が浮腫む、腫れぼったくなるという事です。
そして色が白くなってくる。
口燥とは、口の中がぱさぱさしてくる事をいいます。(別名は口渇です)
多喘とは、多くは喘す。 風が肺に中ると大抵は「ぜりつく」のです。
で、「嗽ス」と書いた本も多くあります。
咳嗽で、咳とは、声あって(咳きも出て)物(痰)もある症状で、水気を含む事から腎にかかわるといわ れています。。
「嗽ス」は、声あって物なしという症状で、痰が出てこない、気だけ泄るので肺の物だと言われます。
 「喘」という言葉は二通りに使われている。
1:咳嗽(がいそう)通じて「喘」と呼ぶ場合。
2:ただ単に「ぜりつく」つまり、喘息の発作時にみられる、ぜえぜえといった呼吸を言っている場合がます。
また、「ぜりつく」という症状は吸う息にも吐く息にもあらわれますので、これは陰陽共に虚という事を意味しています。

○ 腎の解説

〔原文〕中於腎者、人迎與左尺中脉、浮而滑、面耳黒色、腰脊痛引小腹隠曲不利。
解説:
腎に中るものは、人迎と左手の尺中(腎)脉が、浮にして滑脉。
面耳黒色とは、顔と耳が黒くなる。 腰脊痛み小腹にも来る。
隠曲とは、前陰道、即ち小便の出る穴です。
不利とは、小便がでなくなる。小便が少なくなるという事です。
 
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一、風論    c211-22

○ 五臓と一腑に中った時の病状と脉証 。

 P23下段2行目〜P28下段14行目より。

  井上恵理 先生の解説:

○ 胃の解説

〔原文〕中於胃者、両関脉並浮而大、額上多汗、隔塞不通、食寒冷則泄。

解説: 
胃が風に中ったものは、両方(脾と胃)の関の脉が並んで浮にして大の脉になる。
額上多汗とは、額(ひたい)にたくさん汗が出る事。
 参考までに、隔噎(かくいつ)の病というものが、この「大成論」にも「鍼灸重宝記」なんかにも出てきますが、
隔の病とは、食道の下の方の病、胃から見れば胃の上部、噴門部あたりの病です。 噎の病とは、食道の上の方の病で食道の侠窄部とか食道潰瘍とかの病を意味します。
隔塞不通とは、隔即ち食道の下の方が、塞がって通じない事です。
が、実際に塞がって通じない事ではなく、自覚的に詰まったような感じがする事です。
食寒冷則泄とは、冷たいものを食べたり飲んだりすると下痢をするという事です。

ここまでが、風邪が五臓と一腑に中った時の病状と脉証であります。


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○ 肺の解説より関連講義−呼吸の陰陽・呼吸の虚実

呼吸の陰陽について。
〔原文〕中於肺者、人迎與右寸口脉、浮?而短、面浮色白口燥多喘。 
「喘」という「ぜりつく」つまり、喘息の発作時にみられる、ぜえぜえといった呼吸を言っている場合が す。
また、「ぜりつく」という症状は吸う息にも吐く息にもあらわれますので、これは陰陽共に虚という事を意味しています。
 これに対して、咳というのは呼吸の呼気、吐く息のときだけの症状で、吸う咳はありません。このよう に、呼吸というものは、陰気不足とか陽氣不足とかも表しています。 
― 欠伸(あくび)は陰気不足による異常呼吸〔異常吸気〕です。
― クシャミや〔ため息〕・嗽は陽氣不足〔異常呼気、吐く息〕です。
〔患者を診断している時、脉を候ながら呼吸も候って、その人の陰陽の状態を診るのです。〕
呼吸の虚実について。
呼吸に関してもう一つ大切な事は、
― 息を吸った時に身体は実してきます。―
― 息を吐くいた時に身体は虚してきます。―
だから、
吐く息だけが多くなるという事は「虚」が成り立つ訳です。

 経絡治療の根本原則。のまとめ、

【「内因なければ外邪入らず」の経絡治療で根本原則。】

【脉証と証決定、そして、本治法と標治法の経絡治療の根本原則。。】

【呼吸の陰陽・虚実の調和、バランスを取る事が大切です。。
陰陽孤立せずという事です。陰陽虚実の調整をするのが即ち経絡治療です。】


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一、風論    c211-23

○ 二証を重ねる場合。 P29上段10行目〜P29下段3行目まで。。

このコーナーのポイントは、
風証に寒証が重なって病状が出た時の脉状の特徴と治療法について講義されています。
@「風寒」の脉状は、浮遅脉になります。
A「風湿」の脉状は、浮ショクを帯びます。
B「風寒湿」証の三つ巴の症状もある。の脉状は「浮遅?」かな?
C 治療法は、どちらの邪が患者の体に強い影響を与えているか比較し、
       強い方を治療をする。
※ 詳しくは本文:
  「南北経驗醫方大成による病証論 井上恵理 先生 講義録」をお読みください。

ーーーーーーーーーーーー

「大成論」:原文 16行目下辺りから。。

凡此風證、或挟寒則脉帯浮遅。 挟湿則脉帯浮?、二證倶有、則従偏勝者治之。
用薬更宜詳審。 

ーーーーーーーーー

井上恵理 先生の訳:

凡(およ)そ此の風証、或いは寒を挟む(兼ねる)ときは脉、浮遅を帯ぶ、湿を挟むときは脉、浮?を帯 ぶ、二証倶にある時には偏勝の者に従って之を治すべし。
薬を用いること更に宜しく詳審すべし。 

井上恵理 先生の解説:   注:〔 〕内は山口一誠の考えです。

風証に寒証を兼ねるとき、「風寒」といって〔「風の邪」と「寒の邪」の二たつが〕入った場合には、脉 が、浮いて遅脉になります。
〔その特徴は〕(「風の邪」が入ったとき)よりも遅くなるから分かります。
それから、〔風証に〕湿証を兼ねるときには、「風湿」といいます。このときは脉は、浮?を帯びます。
更に、〔風証に〕寒証・湿証の三つ巴で入り込んだときも、
偏勝の者に従って之を治すべし。の治法で、どちらの邪が患者の体に強い影響を与えているか比較し、例 えば、風の方が強ければ風邪の治療をするし、寒が強ければ寒の治療をする。湿が強ければ湿の治療をす る。。。という事です。

〔用薬更宜詳審。とは、漢方薬を処方する時は尚更これを詳細に検討する事の意味です。〕
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一、風論    c211-24

  ○ 七情の乱れによるもの。 P29下段5行目〜P30上段11行目まで。。

このコーナーのポイントは、
経絡治療の原則から、「内因無ければ外邪入らず」に従い、
風邪の症状が出ていても、最初に内因の「気」を調えて、その後に風の邪を治す方法を取る。ことが講義
されています。
 
※ 詳しくは本文:
  「南北経驗醫方大成による病証論 井上恵理 先生 講義録」をお読みください。

〔原文〕
若因七情六淫而得者、當先氣調而後治風邪。
ーーーーーーーーー

井上恵理 先生の訳:

若し七情六淫によって得る者は先んず気を調えて、而して後に風を治すべし。

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井上恵理 先生の解説:   注:〔 〕内は山口一誠の考えです。

〔経絡治療の臨床的立場から解説すれば〕、― 七情という内因があって、そしてそこに外邪である「風 」が入ったときには、最初に「気」を調えて、その後に風の邪を治す方法を取るべきであるという事を言
っています。 邪だけを、すぐに瀉法を用いるという様な過ちを犯すなと、そういった誤ちをすると患者 の気を破ってしまう事になるのだと、こう言っています。これは大綱的に考えられる事で、我々のやって
いる経絡治療なんかでいわゆる「内因が無ければ外邪はは入らない」という一つの法則を立てております
ので、この「七情の乱れ」という物があるが故に外邪に侵入だという考え方から実際の治療の場において も「本治法」、「即ち七情を治す法」を行って、後に色々な風邪の治療〔標治法〕を行うべきであるとい う事になります。 

寒・湿でも同様です。
 外邪を駆逐する事については、一応瀉法にてその目的を達する事が原則です。
しかし、内に「七情の乱れ」があって外邪が入った場合は、先ず補って後に瀉すという方法を採る訳です



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一、風論    c211-25

○ 補瀉論 。 P30上段13行目〜P30下段8行目まで。。

このコーナーでは、
風邪の治療を施す上で臨床経験上、四つの事がある。と講義されています。

@精神的な疲れは、陰を「補法」のみでカゼが自然治癒する事がある。
A働き過ぎて疲れてカゼを引いた場合は「瀉法」だけで改善する場合がある。
B上記@Aの治療原則は本治法(補法)を行って後、
 瀉法を用いると言う事を原則として考える。
C急性症状の場合は、瀉法を先にやる場合がある。・・等を講義されています。

井上恵理 先生の解説:

 ところが、実際に風邪の治療をやっていますと、これを瀉法をしなくてはならないと思えるような症状 であっても、陰を補っていると、
つまり内〔因の〕七情が傷(やぶ)られていると言う考え方で五臓の脉を整える方法をとると、特別カゼ に対する処置をしなくても案外カゼが自然治癒する事が多いのであります。ことに心因労傷つまり精神的 な疲れがあって、そしてカゼを引いた場合には尚更こうゆう方法をとらなければならない様です。
あるいは労倦つまり働き疲れてカゼを引いた場合は、案外瀉法だけで宜しい。
― この瀉法だけでいい場合と、補法を用いなければならない場合と、どうゆう風に区別するかと言いま すと、先ず基本的には本治法(補法)を行って後、瀉法を用いると言う事を原則として考える訳です。 
しかし何が何でもではなくて、あまりにも熱が高く悪寒なんかが甚(はなはな)だしくて、頭痛とか身体が痛いという症状が強く現れて いる場合は、とりあえず瀉法を先に行って患者の苦痛を早く取り除いてやる事が必要です。
〔その後、本 治法を施します。〕― 

○ 病状の軽重と病の軽重 。 P30下段10行目〜P31上段4行目まで。。

このコーナーのポイントは、「病気の症状が激しい」から「病(やまい)が重い」と安易に考えてはなら ない事。また、体力の無い虚体の人「病が重いくても」微熱しか出ない。病人の体力、体質〔闘病力:病 気と戦う力〕を加味して「病の軽重」判断する事。等を講義されています。

―生体という物は一つの刺激に対する反応作用を物っている、― 症状が強いということが、〔すなわち 〕病気が重いという訳ではない。
―これは誤解しやすい。―症状が強いと、病気が重いと考えがちになる。ところが実際には症状が強く現 れるという事は、むしろ生体にまだそれだけの力〔闘病力:病気と戦う力〕があるという事なんです。 
症状が軽いと、とかく「病気が軽い」と診誤る事があるんです。カゼを引いたんだが熱も出ないものは、
その人の身体が弱っている、つまり虚しているという事です。
例えば常に大丈夫だという人がカゼを引いた時ほど熱が出るはずです。
反対に結核なんかのの場合は身体が弱ってから熱が出るので微熱しか出ないんです。〔今なら、低体温体 質で産熱力の無い人〕
そういう意味で症状の軽重によって病状が軽いか重いか〔安易に〕判断なさらない方が宜しいです。

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一、風論    c211-26

大成論:原文 
所中在経絡、脉微細者生。
干臓腑・口開手撒・眼合遺尿・髪直吐沫・揺頭直視・聲如鼾睡者難治 
又有中之軽者。在皮膚之間、言語微蹇眉角牽引、遍身瘡癬状如蟲行、
目旋耳鳴、
又當随随治之。

ーーーーーーーーー

 井上恵理 先生の訳:

中る所経絡にあって脉微細なる者は生く。 
臓腑に入って口開き手散(ひろが)り眼合(めがっ)し、遺尿し、髪直(た)ち沫(あわ)を吐き頭を揺 すり直視して声は鼾睡(かんすい:イビキ)の如き者は治し難し。 
又、中ること軽き者有り。
皮膚の間に在りて言語微蹇(びけん)し眉角牽引し、遍身に瘡癬ありて状蟲(かたち)の行(は)うが如 く、目旋耳鳴らば、
又証に随って之を治すべし。

 井上恵理 先生の解説:

○ 「感冒」「傷風」「中風」― ○「傷」

中(あた)る所、経絡にありて脉微細なる者は生く。 
即ち風邪でも「感冒」は皮膚に、「傷風」は経絡に、「中風」は臓腑にとあるわけですが、この傷風の場 合には、脉微細なる者は生きるというんです。
その反対に脉洪大の者は死ぬんです。

○「中」
風邪が臓腑に入った時、すなわち、「中風」のことです。
その症状は、口が開いて、手も開いてしまい、眼は塞いだままで、〔小便が〕垂れ流しになってしまう。
髪直〔逆立ち〕〔口から〕沫(あわ)を吐き頭を揺すり直視してその声は鼾睡(かんすい:イビキ)のよ
うに聞こえる。こうゆう状態の者は治りにくい。
又、中ること軽き者有り。皮膚の間に在りて言語微蹇(びけん)し眉角牽引す。
言語微蹇(びけん)というのは声が途切れ途切れになると言う事です。
少し喋っては吃(ども)り、少し喋っては吃り、という状態です。そして眥(まなじり)が引きつりとい う状態です。
「遍身に瘡癬ありて状蟲(かたち)の行(は)うが如く、目旋耳鳴らば、又當証に随って之を治すべし。 」とは、
身体に床ずれのようなものが出来て、そしてそれが虫が這うような感じがする。
それから目が回る、耳鳴がする・・・といった症状を起こす場合には、當(まさ)に証に随ってこれを治 すべしといっている訳です。
 こうゆう雑多な症状は一つ一つこれは腎だとか肝だとかいう様な区別がつかないから、即ちその時の証 に随って治療しなくてはいけないと、こうゆう事を言っている訳です。


 以上で「南北経驗醫方大成」における「風論」を終わります。

〈参考文献〉
この「風論」をの講義をするに当たって大体次のような古典を参考にしました。
黄帝内経素問の第四十二「風論」、第十九「玉機真蔵論」「諸病原侯論」:病症論の原典。「景岳全書」:「類経」を著した張介賓の著作。「医学正伝」「万病回春」「啓廸集」:曲直瀬道三の著作。「医心方 」:丹波康頼の著作。「病因指南」:岡本一抱の著作。古今医統」「東医宝鑑」


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☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°


2012.年 4月 吉日・・


 ※ 詳しくは本文:
  「南北経驗醫方大成による病証論 井上恵理 先生 講義録」
   発行:東洋はり医学会、をお読みください。

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1952年12月生まれ、
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